森山・新宿・荒木&アート・ミーツ・メディア&過去のない男

  • 本日は、初台に出かけ、美術展をハシゴしてきた。
  • 新宿駅からテクテクと歩き、初台にあるオペラシティーへ。まず向かったのは、「森山・新宿・荒木」(http://www.operacity.jp/ag/exh58/)。森山大道荒木経惟の写真展だ。両者、全く違ったアプローチの写真が展示されているが、何か両者に共通する部分として、新宿という街が醸し出す欲望に対する潔さへの同意のようなものを感じた。嫌いではない。欲望に対して嘘は突き通せない。突き通そうとした場合、不自然になる。なぜなら人間には欲望に対して従順であるようにプログラミングされているからだ。新宿という街には、そんな様々な欲望が様々な形で噴出し、そしてギリギリのところで成形された奇妙な美しさがあるように思える。多分。少なくても僕はそう思う。「新宿は潔い街だな〜」、二人の写真を観て、そんなことを思った。
  • 続いて向かったのは、同じくオペラシティーで開催されていた「アート・ミーツ・メディア:知覚の冒険」(http://www.ntticc.or.jp/Archive/2005/art_meets_media/index_j.html)。NTTインターコミュニケーションセンター主催の実にインテリ路線の企画だ。「森山・新宿・荒木」とのコントラストが面白い。しかしながら、こっちもこっちでなかな楽しめた。特に面白かったのは、インタラクティブ性を題材にした作品。自分の影をスクリーンに投影し、その影のプロッティングによってテレビやラジオなど様々な電波をスキャニングしチューニングして、音響空間をつくりあげていくという作品は、面白かった。普段、カタチとして意識しないものを、あえてカタチに置き換えて意識するということは、新たな気づきにもなるし、何より目に見えないものを身体全体を使ってコントロールするところに面白みを感じた。その外にも色々と楽しい作品が盛りだくさんであったが、どの作品にも急激な速度で発達する技術に対して、「立ち止まって、もうちょっとよく考えてみよう」というような提案があるように感じ、非常に刺激的であった。
  • その後、K田氏と、歌舞伎町にて久しぶりの飲酒。メガネ掛けとマグカップをプレゼントしてもらった。彼とは高校時代からの付き合いなので、もう10年以上の付き合いになる。なんだかんだいっても、バックグラウンドが非常に似ている安心感もあり、ちょくちょく一緒に呑んでいる。「今年のサマーソニックはメンツが良いから、フジロックとの連投も真剣に検討すべきである」という話と、「4月には、高円寺のUFO CLUBに行こう」という話と、「結婚をする決意とタイミングはどのようにして判断すべきか」というような話をしながらビールを飲み交わした。なかなか充実した呑みだった。しかも二人で4500円弱。安い。

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