「その時歴史が動いた」を観た

なんだか最近、余裕が無く、久しぶりの日記です。


毎週、NHKの「その時歴史が動いた」をHDレコーダーに録画しているのですが、
先週、今週と吉田茂講和条約締結と日本独立までの顛末についての特集が
放送されていました。これが実に興味深かった。


講和会議に、中華民国中華人民共和国、韓国、北朝鮮が招かれていなかった事実、
講和条約の裏で秘密裏に日米で安保条約締結が進められていた事実、
日本がアジアに対して、巨額の賠償金支払い請求を約束していた事実、
朝鮮戦争を背景として日本が米国から再軍備を強く求められていた事実、
などなど、日本独立の複線として実に多くの事実が存在していたことを始めて知りました。
学校では習わなかったことばかりです。


番組の最後に、吉田茂
「改革すべきことがまだまだある」
「甲論乙駁の間に適切な制度を生んでいかなければならない」
「何事も永久不変な制度などあるはずない」
という言葉が紹介されました。
非常に含蓄深い言葉だと思いました。
「守るための改革」とでも言いましょうか。
非常に現実的で、実質的で、独創的な思想だと思います。


戦後60年を過ぎた今でも、日本は世界に対して、講和条約での受諾宣言を
認識し続ける責任があると感じます。そのためには、条約受諾までの経緯と
宣言内容を知る必要があります。そして、その内容を理解すれば、それは
必ずしも卑屈なモノではないことに気づきます。
日本はある種、裏取引と世界情勢を利用した外交の巧みさで独立を獲得し、
繁栄を遂げてきました。これは、決して恥ずかしいことではないと思います。
次に日本がすべき「改革」は、吉田外交の巧みさを土台にした、更なる国際貢献
平和貢献じゃないかとボクは思います。


賢く立ち回り、実質的な豊かさを世界に貢献できる国に日本がなれれば、
それは非常にカッコイイと思います。ボクの考える「男前」に当てはまります。
そのための方法を、我々日本人は今後も考え、行動し続けるべきだと思いました。
無知でなく、理屈だけでなく、理想だけでなく、無責任でなく。


吉田茂白洲次郎はやっぱり凄いと思いました。
そして、今のところNHKは日本には必要な放送局だと思いました。